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ピアノ教室コンセール・イグレック♪


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エッセイ:門下生コンサートを終えて

投稿日:2010-04-18

見慣れぬ局番通知で、あれ?と思ったら、秋田にひっこした生徒のお母さまからお電話を頂き、無事同期の先生に連絡が取れたとのこと。

懐かしい声でした。

 

そしてきょうはとても爽やかな晴天でした。

思わず1階のベランダの遠方を見やると、つい先週まで春色で目に優しかった桜並木が一斉に青葉につけかえていて、目を見張った。

 

ここのところすこし立て込んでいたので、庭に出るといえば草取りのみでしたが、きょうは心地よい風に誘われて庭の陽だまりの中でしばし休息。門扉を入りまくら木を上ったところの生徒たちの通り道のパンジーが、最盛期をむかえている。何て絵になるんだろうと、はっと息を飲んだ。

こころの休息はこんなもの。日頃はせわしくて同じ風景を見ても通り過ぎてしまうのでしょう。

 

さて先週の日曜日は、門下生コンサートの日。無事終り、とてもすばらしいひとときでした。

 

生徒たちのまとめ上げはいつだってぎりぎりというものだし、進行の最終確認も前の晩。夜になって司会の方と連絡がつきアイデアをうかがうと、「終演あいさつ文は私が読み上げるのではなく、黒田先生ご本人が録音してそれを会場に流してみては?」ということに相成った。まぁとりあえず寝ます、ということで私、翌朝5時起きでMDディスクを棚から探しあて、MDレコーダーを持ち出してやってみる。朝の鳥の声に耳を澄まし、集中する。2回録ってダメならあきらめよぅ、と思ったが1発撮りに決まる。10時すぎ会場入り。11時に来ると言っていた花屋さんがすでに来ていて、早速ステージ花の確認、ダメ出しなど。次に劇場スタッフさんから進行やマイク確認、ついでピアノの向きにOKを出し、10時40分を回ったところで調律が終盤に。音出しのついでにリハ。集中しかけたら照明テストが入り、目が眩しい!...司会を頼んでいた友人も駆けつけてくれて、マイクテスト。11時の予定時刻に何とかギリギリで、生徒たちにリハのバトンタッチが間に合う。ここまで正に分刻み。いつもバタバタです。楽屋ですこし息を整えながら、司会の生徒名や曲名のイントネーションの確認を受けた後、受付の指示へと会場を回る。

「そろそろお昼に行きましょうか。」ということで司会の方を近くの喫茶店にご案内し、束の間のランチタイム。戻るとピリッと張り詰めた空気の中、開演15分前だ。

 

トップバッターの開演あいさつの役を終え、出番の早いちいさな生徒たちにエールを送り、さっと客席に着く。今年は1番の出演者からソロ。きちんと出来るかな?・・・1部の生徒たちの演奏が次々と進んでいった。皆とても素敵だ。「おつかれさまぁ。」・・・1部最終の生徒発表のあと、楽屋にすっと戻り、司会者をねぎらう。20分の休憩時間に会場のお客さまの数がずいぶん増えた。2部が始まるから、とロビーに足を運ぶと、音大校友会支部の大先輩や大学受験などで長期お休みしていた生徒たちなどが来ていて、次々に挨拶。また演奏を終えた1部の生徒やお母さまに声をかけたり、緊張しているこれからの生徒にエールをかける。

 

さて2部の演奏が颯爽と始まった。皆ひきしまったいい演奏だ。

最終のレッスンで生徒の皆がこころをこめて楽譜のなかにあるいろいろなことを表現しようとしている姿に、私はほっとしていた。そしてそれは本番でも見事に集中して発揮されていた。私はいつも最後まで気をゆるめることなくナビゲーター役に徹するが、きょうの演奏をまとめ上げたのは皆の力。

そう思うと、本当に胸が熱くなる。

 

最後の出演者の演奏をあとに楽屋にすっ飛ぶ。先生からのプレゼント演奏タイムだ。私は皆のプログラムにないものをいつも入れることにしているのだが、今回はバッハ:平均律第1巻〜第1番ハ長調「前奏曲とフーガ」とプーランク:ノクターン第1番ハ長調を並べて、私のハ長調のイメージカラーの「白」でまとめた。

 

当日私は、日頃のレッスン室で聴くのとは違う生徒ひとりひとりのピアノの音の伸びやかさを聴きたく開演からずっと客席で聴くが、終始頭の中には皆の楽譜がうごめいている。楽屋に走り、朝撮りした「終演あいさつ」が回っている間に服を着替え、靴を履き替え、裾に駆けつけるのが精一杯。レッスン時と同じように最後まで皆のピアノに一緒になって集中しているので、ここで自分の世界に入るのは至難の業。恒例化したと言え、いつもどうにかなんないかなぁ、と思う。まぁ、でも何かしらを伝えることができれば幸い。

 

先週の発表会後のレッスンでは、皆のやわらかい笑顔が印象だった。

生徒たちが私のコンサートに来てくれるといつもコンサート後は自然にいい音になっていることがあるのだが、今回はとくにそれを感じた。私の音色だけではなく「同じ釜の飯」現象で、生徒間のピアノの音色に同調がみられ、これは大したことだと思った次第。

 

終演後のロビーでは長期お休みしている生徒たちが「今年の水準は高かったですね。」と口を揃えた。私も終盤は、発表会の域を超えタイトル通りの「コンサート」だなと思った。私みたいなのが言うのだから、そこはそれなり。

とてもいい会だった。嬉しく思うし、これからもさらに気もちをしっかりともってレッスンに臨んでゆきたいと思う。

 

きょうはのんびりした。

そして一年でいちばん好きな青葉の季節、到来!

 

エッセイ:思い出の生徒

投稿日:2010-04-09

どうしてるかなぁ?・・・って思う生徒がいます。

3月に秋田にお引越しになったE兄妹。お兄ちゃんは以前のエッセイにも書いたことのあるやんちゃ君で、いつもレッスン中そわそわした感じの子だった。でもメンタルな面も成長して最後のレッスンでは素敵なバッハを聴かせてくれた。それに気管支が弱いこともあっていつも必ず咳、くしゃみが一度もないことはなかったが、でもそういうのって集中していれば自然と止まるもの、いつもこの生徒の集中度のバロメーターにしていた位だったが、この時ばかりはぐずぐずした態度も咳も微塵もなかった。妹ちゃんのほうは1年ちょっとでギロックの可愛らしい曲やバイエル後半の16分音符群がきれいに自然に弾けるまでになった。

 

秋田にお引越しが決まってから先生をいっしょに探したが、いろんな会員名簿を見ても近くに先生がいらっしゃらない。そうかぁ、そんなに登録している先生が少ないのかぁ、って。でも実際住んでみたらいろんな先生がいらっしゃるものですから、だいじょうぶですよ、なんて声をかけてはいたのでしたが、ラスト2のレッスン日の朝になってふと思いついた、我が音大の卒業名簿!そこで妹さんのレッスンが終わった時お話して名簿をわたす。「ページを繰ってみてお近くの先生がいたらメモして返して下さい。」・・・・・・経つこと45分。次のお兄ちゃんのレッスン時になって嬉しそうな顔でお母さまが登場。「何人かいらっしゃいましたが、このK先生が一番近くて。」・・・そう言われて卒業年度と名前を見れば、「あぁ、同期!...それもよく知ってる。1年生の時同じ寮で。・・・」と相成った。

そこでラストレッスン日までに秋田に電話を入れて懐かしい声を聞くことが出来た。とても元気な様子は変わらず、また優しく生徒さんたちに囲まれている様子も伝わり、いいご縁になれば、と直感した。お母さまはお引っ越しして半年以上もピアノの先生を探すのにかかる人もいたりするので、本当に嬉しいです、ととても感謝されてしまった。

ラストレッスンではとりわけバッハが好きで上手だったK兄妹に、数あるインベンションの演奏からお気に入りのアーティストのCDをプレゼント。

 

妹さんの入学式を控えた今ごろ(秋田は遅く12日と聞いています。)、嬉しそうな一家の笑顔が眼に浮かびます。

これからもいい音楽をこころにもって成長してほしいナ、と思っています。

エッセイ:桜、満開ですね!

投稿日:2010-04-05

先週末、名工大キャンパス内でのさくらの会にお誘い頂き、出かけました。久しぶりにお会いする先生方やピアニストの方もいらっしゃって、楽しく過ごさせていただきました。地下鉄の入り口から鶴舞公園を横切って歩くのだが、昼間からスゴイ人出、夜は噴水や公会堂のライトアップも綺麗に映えてちょっとベルギーの街角にでも来たかのような異国情緒の雰囲気でした。そこからまた地下鉄に乗り換え、山崎川を歩きました。さすがに夜は風がきつかったです。

 (夜桜を仰ぎ見て・・・)

 

先だってこんどの日曜に控えている門下生コンサートの試演会を終え、生徒たちの仕上げ度はまずまず。プログラム校正や当日の手配で諸雑務をこなしほっと小休止、今週は自分のことに専念できるかな、と思いきや、このHPをご覧頂いた方たちからの問合せがなぜか集中し、週明けから5名が体験レッスンを兼ねて来ることに。そこに加えて或る地元誌のインタビュー依頼が入り、きょう月曜にお約束が決まり写真も撮るというのでそこは気になり、何を思ってか?とり急ぎ美容院へ!・・・

 

今年は1810年生まれのショパンにとって生誕200年にあたる「ショパン・イヤー」ということでニューリリースのCDもよく見られるし、今年の外来アーティストによるショパンプログラムのコンサートなどもたくさんあるみたい。このGWも昨年に続いて金沢の「ラ・フォーレル・ジュルネ」に出かけるつもりですが、そこはやはりショパンプログラム。ペヌティエを初めとするフランスの音楽家たちのショパン演奏を楽しみにしています。ショパンといえばポーランド人なのですが、フランスの血を受け継いでいるし、人生の半分はパリに住み、彼の地に没した。そこでショパンが教えたパリの弟子たちがそのメソッドを受け継ぎ、その教え子の流派から多くの音楽家を輩出した。そんな辺りを意識して企画した2004年の「ショパンワルツ全19曲を奏でる」と題したリサイタルを行なったということで担当者の方の目にとまり、今回の機会を頂いた。ショパンの生涯やピアノ発達の歴史、それに伴うピアノ技法の話題などいろいろと脱線しながら?もお話が進んだところで、この記者の方が同志社大の美学科をご出身ということが分かり、流石にお話の把握が早いと感激、楽しくお話しさせて頂くことができ、しあわせな一時でした。 

 

きょうは市内でも入学式が多かったみたい。

今年は満開の桜とともに、格別気分も晴れやかなことでしょう。

新入生の皆さん、おめでとう。     

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