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ピアノ教室コンセール・イグレック♪


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新年に向けて

投稿日:2017-01-05

明けましておめでとうございます。

暖かな晴天のもと、新しい年を迎えました。

皆さまにとりまして、この一年が実りある素敵な年となりますよう。

 

昨年を振りかえると、「春のコンサート」と題したリサイタルのあとの「ピアノ教室コンセール・イグレック門下生コンサート」の充実ぶり、そして昨年末には名フィル首席オーボエ奏者の山本直人氏とのデュオリサイタルがあり、その間のレッスンでの生徒たちの情熱ぶりは、いつも私を元気にさせてくれるものでした。

 

生徒層からすると、ピアノを教える先生方がすこしずつ増えてきていることも頼もしい限りです。リトミックを教えながらこれからピアノのレッスンにも応じてゆきたいという音大卒の先生や、ひとりで生徒発表会を開催するほどの指導歴の長い先生ですがさらに充実してゆきたいといった意欲ある先生。・・・ご自分が発表会で弾かれる曲をもってきたり、生徒さんが受けるコンクール課題曲をもってきたり。とくにコンクール曲では端的に、ものの5分くらいの解説しかしませんのに、「目から鱗」効果で私の目前で演奏が激変。生徒さんにうまく伝わるかなぁ、って思っていると、受験した生徒さんが本選や全国大会に進んだ、という報告を聞けたのは最高に嬉しい限りです。こうした波及効果で、周囲の音楽熱がどんどん高まってゆけばいいと私は思っています。指導者がレッスンを受けるというのは勇気もいることとは思いますが、熱意ある指導者の方々にたくさんレッスンに通って来ていただきたいです。

 

また学生以下の生徒たちについては、コンクールを目標にしなくてもとても誠実に情熱的にレッスンをこなせる生徒が増えてきたと実感したのも、昨年の特徴でした。私は「コンクールというのは使われることなく、使い切れ!」「自分にその時期が来たら果敢に参加することは上達への鍵にもなるが、コンクールからコンクールへ橋渡りをつづけることは音楽に真正面に取り組むこととは違う。」という考え方です。生徒にその時期が来たら経験としてどうかというサジェッションはしますし、生徒側からコンクール参加したいと言ってこれば、本人がその時期にあるか、つねに見守ります。
日ごろのレッスンでの上達を、本人が自覚して意識してピアノレッスンを楽しめることは当然のことであり、何よりだと思っています。基本練習も、スケール課題も、ちゃんと曲の演奏効果と結びつけて解説を繰り返すことで、本人が楽しくすべての練習をこなし、確実に上達することに繋がっています。

 

 

高校入学と同時に、部活が練習に次ぐ練習、そして毎週末のように試合があり、たいへんに厳しいスケジュールでとても練習時間が取れないからピアノをやめる、と言ってきた生徒がいました。こういった場合、私はその生徒さんがやはりいっぱいいっぱいで、とても自分のピアノと向き合うことは無理だろうと思われる場合は、「そうですか、残念ですが、またやりたくなったらいつでも来てください。」ということにしています。
でもこの生徒さんの場合は、彼女がヨーロッパからの帰国子女で向こうで受けた音楽教育が素晴らしかったということもあったのですが、すでにほんとうに素晴らしい音楽イメージを本人が持っており、この生徒の人生を俯瞰すればやめることが幸せとは思いませんでしたので、「やめることはいつでもできるから続けてみなさい。隔週でも月に一度でもいいからレッスンに応じますよ。」と言って、もう2年生の終わりです。昨年は2か月に1度になる時もありましたし、曲は本当に僅かずつしか進めていないけれど、彼女のこころのなかにある音楽の火種をキープすることが目的です。そんな彼女が年末のレッスンでは「ほんとうにレッスンを続けてよかった。こうしてピアノを弾いている時ってほんとうに楽しい。」と、そして年賀状には「先生のレッスンでもっとピアノが好きになります。ことしも幸せな一年にしてください!」との言葉が。・・・

  

    (*このHP/Top画面の「ごあいさつ」の下欄、「私が推薦します」コーナーの生徒さんたちからのメッセージも、嬉しく思っています。)

 

教室の生徒には大学受験期に差しかかる進学校の生徒もいますが、年末にはこころから「この一年ありがとうございました。来年もよろしくおねがいします。」と深々とあいさつしてくれたり、まだ小学低学年なのにご父兄に「うちは何のためにピアノを習わせればよいのでしょう?」といわれてびっくりしたこともある生徒が、じつは学校の先生が「ピアノなんかより勉強しなくちゃ。」みたいなことを仰っているようだと分かり、ほう〜?と思ったことがあったのですが、ちいさなこの子たちにもようやく音楽のこころが通じはじめ、とても意欲的にレッスンに通ってくるようになり、幼児入門から種まきしてきたことがぐんぐんと成果を出し始めている、そんな生徒たちもいて鼓舞されます。

今年も新しい生徒たちとの出会いを楽しみにしています。


 

さて、昨年末の「Piano黒田ゆか&山本直人Oboeデュオリサイタル」については、臨場感のある空気感のなか、会場にお集まりいただいた聴き手の方々と「演奏を共有できた」という感覚でいっぱいでした。ありがとうございました。


           


「きょうのコンサートは素敵でした。今夜はぐっすり眠れそうです。」と深夜にメールをいただいた方もいましたし、「歌うということのたいせつがわかりました。」とか「うっとり、日常を忘れる素敵なひとときでした。」など、コンサート後にお顔を合わせる機会のあった方々はほんとうにとてもいいお顔をされていたのが印象的です。


                

プログラム終曲のドビュッシー作曲サマズイユ編曲の「牧神の午後への前奏曲」は、もともとオーケストラの曲をヴァイオリンまたはフルートとピアノ用に編曲された版で、そもそもこの楽譜を入手するところからたいへんでした。またこれをオーボエが奏するのはかなり珍しくもあり、たいへんなことでもありましたが、20代に「名フィル+α」で共演以来の親友である山本直人さんが果敢にチャレンジ。フランスものをエスプリの精神をもって奏することはちょっとしたコツがあってリハにも時間をかけたこの曲は(これまで何度も演奏してきている奏者なので自然と信頼関係も培われてきていて、ちっとも不安に思ってもいなかったというのも今思えば面白いですが)本番が一番の出来!で、素敵な演奏を届けることができてしあわせでした。


こころある音楽を大切に、自分なりの音楽ときっかりと向き合いながら、今後もっともっと感覚にうったえることのできる演奏を目指して、身体のケアづくりに練習にと修錬していきたいと思っています。

これからもご鞭撻のほど、おねがいします。

 

 

初詣ではなんと、家族全員が<大吉>! 

元日の夜は、ドゥダメル指揮のウィーンフィル・ニュ―イヤー・コンサート中継を堪能しました。

 

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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