レッスン楽器


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今村惇子ピアノ教室


ブログ

デームスとポゴレリッチ

投稿日:2018-12-15

12/2日曜日 90歳の誕生日を迎えた

イェルク・デームスさんの平均律とパルティータの

コンサートがありました。

横浜の楽器店で行われましたが、

そこには、デームスさんが長年愛用されたブリュートナーの

グランドがあり、年代を感じさせるそのピアノで

平均律を語りかけるように美しく奏でてくださいました。

パルティータの第6番ホ短調も聴けてよかったです。

哀愁が漂いつつ華やかさも相まって見事でした。

90歳でもデームス先生の内面はとてもおちゃめで

若々しい。音楽はよりシンプルにコアになっていた。

しかし同時にデームスさんは、自分の歌心に

素直に身をゆだねていらっしゃるようでした。何も

迷いはなく、求道者のような佇まいでありました。

 

12/8土曜日サントリーホールで

ポゴレリッチ様を聴きました。fanとしては

最高にうれしいリサイタルでした。

おかえりなさいという感じ。(*^。^*)

 

北村薫 続

投稿日:2018-12-05

盤上の敵 読みました。

北村ワールドのそれこそ深淵な世界。

みんなが見たくない、知りたくないできごとを

上級のミステリーで読ませてくれます。

家族やともだちとの人間関係の機微。

素通りしてしまうようなささいな点に

優しい目を向けて描いてくれる北村さんだが、

この世の中、もしかしたらみんなのまわりに

こんなに恐ろしいひとが生息しているかもしれないよ。

と気づかせてくれるお話だ。知らないでいたいけど

しらなくちゃいけないし、目をそむけちゃいけない。

 

なんて、道徳観溢れる小説では全然ないのだけれど

北村先生はそれを描きたかったんだと思う。

 

同時に作者の「月の砂漠をさばさばと」を読んだ。

まるで、痛みを癒すのに、よく効く優しい処方の

お薬のような作品。

「盤上の敵」は毒をもって痛みを消し去るかのような作品。

イェルク・デームスリサイタル

投稿日:2018-12-05

11/28(水)紀尾井ホールにて

イェルク・デームスさんのリサイタルを聴く。

シューマンとドビュッシーのCDが大好きで

全集をよく聴いていました。

今回は、バッハ 半音階的幻想曲とフーガ

ベートーヴェン 第32番 ドビュッシー 映像

フランク 前奏曲・コラールとフーガ  でした。

どれも納得の素晴らしさですが、私は特に

ベートーヴェンの深淵な響きとトリルの美しさ

気品あるリズム (付点にきこえるリズムなどこれでもかと

ポップに弾かれる方が多いが) 巨匠は違いました。

90歳になられての境地で、このベートーヴェンの32番を弾けること、

そして私たちが聴けること、

なんと贅沢でこの上ないことだろう。

まず、90歳まで生きていることが大変だし、

ましてやピアノを人前で弾くのも大変!!そして

それがベートーヴェン最後のソナタを!!なのだから。

ありがとうございますと感謝の言葉しかありませんでした。

本当に神様のような方です。

フランクは教会で聴いているように美しく響き、

シルバーのスーツ姿も神々しく、うっとりの2時間でした。

アンコールも3曲!!

ドビュッシー2曲と最後は自作の曲のようでした。どうしても

聴きたくて、日曜日の横浜での平均律のコンサートも

伺うことにしました。

 

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