レッスン楽器


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高野早苗音楽教室


インタビュー

負けず嫌いだった学生時代。
伴奏者になりたい一心でピアノを頑張った。

先生のピアノとの出合いを教えてください。
  • 高野早苗(たかのさなえ)
  • 武蔵野音楽大学音楽学部声楽学科卒業
  • ピアノ:西田幸子、小島久里各氏に師事
  • 声楽:藤田みどり、久木原幸子各氏に師事
  • 全日本ピアノ指導者協会、バスティン研究会in東京研究員
  • PSTA指導者グレード13-11級試験官
  • ラファエル・ゲーラ演奏研究会所属
最初はカワイ音楽教室のグループレッスンに通っていて、個人のピアノ教室に通い出したのは小学校2年生のときです。ピアノのレッスン自体は楽しかったのですが、練習もあまりしないで、ただ通っていただけでしたね(笑)。他にバレエも習っていて、そちらの方が好きでした。その後、品川から埼玉の田舎に引っ越したんですけど、近所にバレエ教室がなかったんです。ピアノ教室はあったので、とりあえずピアノは辞めちゃいけないということで続けたという感じでした。
その後、ピアノに対する意識はどのように変わっていったのでしょうか。
中学のときにコーラス部に入って、そこで伴奏をやるために、ピアノを頑張るようになりました。とにかく負けず嫌いで、自分よりも下の子が弾ける曲が弾けないのが嫌だったんです。周りの友達や先輩、後輩もピアノを習っていたので、みんなに負けたくなくて、家での練習も毎日2、3時間はやっていました。ピアノが上手くなりたいというより、伴奏者を死守するために頑張っていた感じですね。
その頃、ピアノの先生から、ピアノ科と声楽科のどちらに進んでもいいと、「音大を受験しないか?」というお話をいただきました。それで、音大に進むことを決め、高校に入ってから、ピアノとソルフェージュの先生それぞれについて音大受験のためのレッスンを始めました。

後々困ることがないように、
基礎をきちんと身につけさせてあげたい。

ここまでは非常に順調に進まれていますが、音大受験はいかがでしたか。
とても大変でした(笑)。実はそれまで、ソルフェージュも楽典もやったことがなかったんです。ただピアノが多少弾けて歌が上手いっていうだけで受験を勧められたので、有頂天になっていたんですね。
ところが、受験のためにお世話になったピアノの西田幸子先生がすごく厳しい方で、いままでは難しい曲も弾けていたのに、それこそ小学生がやるようなツェルニーの100番まで戻されて。一気に奈落の底に突き落とされました。その頃はすでに声楽科に行くと決めていたんですが、「ピアノ科じゃなくても音大に行くならピアノが下手ではいけない」と、完全に基礎から叩き直されました。とにかく厳しくて、顔を見ただけで泣きたくなるような怖い先生でした。
でも、不思議と嫌にはならなかったですね。怖かったけれど、先生に愛情があるのがわかったから。きちんとしたものを弾けなくちゃいけないっていうことを分からせてくれたからこそ、ついていけたんだと思います。
そして見事武蔵野音楽大学に合格されます。その経験は現在どのように生かされているのでしょうか。
自分が“できないことがわからない”状態で、音大受験をすることになり、結局、自分自身がすごく苦労することになったんです。
いまの生徒やこれから縁があって出会う生徒たちにはそういう苦労をさせたくないと思います。ピアノを続けていたら、いつか音大に行きたいと思うときやもっと飛躍したいと思うときがくるかもしれない。そのときに基本的なことでつまずいてほしくないんです。そのためにも、ピアノだけでなく、楽典やソルフェージュも絶対に欠かさず教えます。基礎さえきちんと身につけておけば後々困ることはないですし、基礎ができていない生徒は作りたくないっていう気持ちがとても強いですね。

生徒の可能性を信じ、長い目でみて、
ピアノが好きな生徒を育てていきたい。

先生は受験生を教えることにとても定評がありますが、最近では子供を教えることにも可能性を感じているそうですね。
自分の子育てが一段落したことと、5、6年前にバスティン・メソードに出会ったこともあって、子供の可能性をすごく感じるようになりました。
バスティンの魅力はセオリーがしっかりしていることと、基礎、楽典と聴音、パフォーマンスがすべて連動していること。せっかく習った楽典も、曲に反映されていないとすぐに子供は忘れてしまいます。その点、バスティンは、スタッカートを教えたら、ちゃんと本にもスタッカートの曲が載っているし、和音が出てくれば和音の曲が載っているので、スムーズに楽しく覚えられます。
最近では音大に入るのもそんなに難しくなくなっていますし、音大を目指せるような実力がある子でも突然辞めてしまったり、練習をあまりしない子だったのにいきなり音大に受かったりする子もいる。受験にこだわるよりも、基本をきちんと押さえておいて、あとは生徒ひとりひとりの個性ややる気に合わせて、のんびり、急かさずに、長い目で見て伸ばしていきたいなと思います。
大人から始めるという方でも大丈夫ですか。
もちろんです。皆さんはじめは「私にできるかしら?」「この年齢でも弾けますか?」って不安に思う方が多いんですけど、ピアノは誰でも弾けるようになります。
特に大人になってから始める人というのはとても意欲のある方が多いですから、むしろ難しいのはテキスト選びの方だったんですね。子供向けの簡単な曲を弾いていてもつまらなくなってしまいますし、上達していく過程でどのくらい弾ける曲を増やしてあげられるかも大事ですから。いまは、「大人のためのピアノスタディ」や「バスティン おとなのピアノ教本」などのいいテキストがあるので、これから習う方にとってもいい環境が整ってきたと思います。弾きたいという気持ちがあれば、年齢を気にせずにチャレンジしてほしいと思います。
最後に今後の展望をお聞かせください。
ピアノを弾くのが楽しい、ピアノが好きだっていう生徒を育てていきたいです。子供も受験生も大人も、みんなピアノが弾きたくて習いに来るわけだから、その人たちがピアノを嫌いになるような、二度とピアノを弾きたくないって思うようなことには絶対にしたくない。
もちろんずっと続けてほしいですけど、これから先、進学や就職などの環境の変化などで、通い続けることは難しくなるかもしれない。だからこそ、どんな環境でも好きなときに自分の力でピアノを楽しめるようになってほしい。そのために、楽譜が読めて、人のサポートがなくても自分で弾けるような基礎が身につくまでは続けてほしいなと思います。
私自身、ピアノがなかったらつまんない人生だっただろうなって思うんです。ピアノの音色もピアノを弾くのも好きですし、生徒がピアノを弾いている姿もすごく好きです。
生徒がキラキラ輝けるような、「ピアノを習ってよかったな」って思えるような教室にしていきたいですね。

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