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高木piano教室


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ショパン国際ピアノコンクール 2025

投稿日:2025-10-27

5年に1度 ポーランドで開催されるショパンコンクールが終わりました。

今や予選から本選までの配信があり、リアルタイムでコンテスタントの演奏が聴くことが出来るなんて!

なんて幸せな時代になったのかと、感慨深いものがありました。

 

遡ること、1985年 第11回大会は特に記憶に刻まれた大会です。

当時16歳。音楽の道へ進学したいと東京までレッスンに通い始めた時期でもあり、

音大受験の課題曲にショパンのワルツがあり、ショパンの演奏の難しさに苦戦し、

今まで発表会などでは楽しく弾いていたショパンの曲に、初めて真剣に対峙し出した時期でもありました。

本選の演奏がNHKで放送されたものを、ビデオテープに録画をして、

それこそテープが擦り切れるくらい巻き戻しては聴いて、、を繰り返し、

どうしたらこんなに素敵な演奏が出来る様になるんだろう!と画面の中のブーニンや小山実稚恵さんに憧れ、

今でいう推し活のような、演奏会情報を探したり、雑誌を買ったり、テレビ出演を録画したり、、を思い出しながら

今回のショパンコンクールを観ていました。

 

総じて出演者レベルが高く、テクニック、音色、解釈など若いのに成熟していて、

綺麗でいてダイナミックな、完成度の高い演奏を沢山聴くことが出来た大会でした。

日本人入賞者桑原詩織さんの第3次予選の演奏が素晴らしく、印象に残っています。他にも素晴らしい演奏が沢山あり書ききれませんが。

そしてそして、今回5位に入賞したマレーシア出身のヴィンセント・オングさん,24歳。

なんと私たち家族が2008年から2013年まで駐在生活をしていたペナン島出身のピアニスト!

マラッカ海峡に囲まれたあの小さな島でこんな素敵なピアニストが生れたなんて、、。

オングさんの第2次予選のマズルカや、第3次予選の舟歌など、音色がとにかく綺麗でオングさん独特の旋律の流れがあり、

独特な間や解釈があり、ペナン島から毎日見ていた海の景色がオーバーラップして、泣きそうになるほど感動した演奏でした。

今の詳しい状況は分からないですが、あの当時のペナン島には海外や国内からの演奏者を招聘出来る音楽ホールが無く、子供達のピアノ発表会も

先生のご自宅開催だったり、プロのオーケストラやピアノの演奏がどうしても聞きたくてクアラルンプールまで聴きにいったり、、の音楽環境でした。

そんなペナン島出身のオングさんの今後の成長が楽しみです。そして応援し続けていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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