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ピアノ教室コンセール・イグレック♪


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時を超えて〜音楽家魂に触れる〜

投稿日:2019-06-30

 6月23日は、芸文センターコンサートホールでの「プレトニョフ・ピアノリサイタル」に出かけました。

このくらいのレベル級のリサイタルに出かけるのは久しぶりで、かなり前からわくわくしていました。会場では、もう素晴しすぎて、溜息ばかり。

前半にベートーヴェン、後半がオール・リスト・プログラムで、最後などLiszt自身が演奏しているかの如し。人間世界の天国と地獄の二面性、正と悪の両極性を醸し、神々しい音の魔術に魂を抜かれた感。人生のパラドックスを演じ切った?プレトニョフ、果たして大丈夫かしらと心配してしまうほど。でもアンコールにこれまた極上の「愛の夢」。こういう選曲をしてくれるあたり、あ、この人はちゃんとこの世のものと思えないほどのZONEにはいってもこちら側が見えている。まさに素晴らしい、もの凄い芸術家としか言いようがありません。

ホールでは名芸大の某教授がお近くにいて、私の席がちょうど奏者の手もとが見える席で、なお且つ隣が5席くらい空いていましたので、手招きして後半ご一緒しました。

こんな素晴らしいピアノ、というか芸術そのものの凄さに触れてしまうと、日常からかけ離される感じがします。

たまには溜まりませんが、これがしょっちゅうですと、毎日のレッスンライフは、・・・(笑)・・・飛びます!(^^♪☆

 

 

さて28日に終わった「チャイコフスキー国際コンクール」ピアノ部門で、藤田真央さん(20)が第2位入賞!

藤田さんは東京音大3年に在学中。遠〜い後輩の快挙、ひとえに嬉しく思います。

それにしても東京音大にとっても、途轍もなくBIGな世界的音楽家をまたしても輩出したことになります。ひとつひとつの音に魂込める彼のピアノはほんとうに素晴らしく、また今後の限りない可能性を感じます。おめでとうございます!!

私はとりわけセミファイナルのソロ演奏が傑出だったと思いますので、次に演奏動画のサイトを貼りつけておきます。

https://tch16.medici.tv/en/replay/#filter?instrument=piano,round=semi-finals,slug=semi-final-with-mao-fujita

            

 

また第1位優勝したフランス人ピアニスト、アレクサンドル・カントロフ(22)は、フャイナルをスマホで聴きましたが、スマホでも聴き応え十分だったくらい!

1曲めのチャイコフスキーコンチェルト第2番のensembleが見事で、とくに弦と演奏する場面での音のとろけ方?、そうとろけるような音の融合をみせて幸せな気持ちになり、充実感いっぱいでした。

https://tch16.medici.tv/en/replay/#filter?instrument=piano,round=finals,slug=final-with-alexandre-kantorow-

ステージ袖で思わず背広姿のままジベタリアンして2曲めのブラームスコンチェルトに向かうカントロフ(演奏画像/47m10sあたり!)、さすがそこはふらんす人〜!とドキドキしました。(^^♪ 

            

とりわけ1曲めに演奏されたチャイコフスキーコンチェルト第2番でのアンサンブル力が緻密で、気品があり、この能力はふつうにあり得ない。これって、フランスでのピアノ教育の違いだろうか、それとも単に「天才」ってことなのか?など思っていましたが、コンクールがすべて終わってからこのアレクサンドル・カントロフ、あのジャン=ジャック・カントロフの息子と、或る情報筋からわかりました。カントロフという苗字はそんなにたくさんある訳ではないので、まぁ何か血縁関係はあるのかなぁくらいに思ってはいたのですが。・・・

 

え、何?皆さん、ジャン=ジャックを知らない?って。((+_+))  あの名ヴァイオリニスト、ジャン=ジャック・カントロフです。

25年くらい前に南仏に夏期留学を繰りかえしていた頃、ニースやプラドのアカデミーでも教えていらっしゃいました。

専攻は違いますが、クラスを聴講に行ったことも何度もあり、またProfessor’s concertで何度も演奏も聴きました。

 

    

                   (1990年夏、パブロ・カザルスアカデミー at Pradesにて)

           
或る日、プラドの寄宿舎でのことでしたが、朝からのレッスンや練習で真夏の暑さから午後にお昼寝をしていたことがありました。しばらく経って何だかもの凄いヴァイオリンの練習の音が聴こえてきて、誰〜?何ごと〜?・・・もぞもぞと起き上ると、ヴァイオリンの優秀な生徒たちも練習の手を休めて聴き入っている。??? 室内楽アンサンブルの練習でしたが、カントロフ率いるメンバーたちで、翌日のProfessor’sコンサートの練習でした。もう、その10数m離れた至近距離から聴いたカントロフの音は、衝撃で忘れられません。このカントロフも単に素晴らしいヴァイオリニストの域を逸し、それは芸術家でした。

そのカントロフの息子、ということは、その芸術のような音に日常茶飯事に接し、あの柔らかく優しくも厳しいカントロフ・パパの眼差しに見守られながら育ったことを考えれば、その環境にいながらにして、毎日「飛んでる」わけにもいかず、「飛ばない」強靭な感性が育ったという訳ですね! 

あぁ〜、それって溜息しかありません。素晴らしい!

 

ということで、今週末は久しぶりの土日完全休養日。

現実に戻り、私も自分の音楽と向き合い、今後のコンサートのための練習をしています。(^^♪


 

ピティナコンペ予選参加生徒による試演会

投稿日:2019-06-15

梅雨に入り、除湿器フル稼働の毎日です。

いかがお過ごしでしょうか。

きょうは、年間レッスン+アルファのイベントとして「ピティナコンペ予選参加生徒による試演会」を行ないました。 

 

     

 

今年は、明日本番の生徒からひと月先の生徒まで、計7名の生徒がA2級〜D級まできれいに揃って、2回トライアルを含め延べ12回のエントリー。これからひと月強にわたって毎週末予選に参加する生徒がいることになるので、まとめ役としてもハードな月間となりそうです。

今日はそのうちの5名が集まり、有志生徒やご父兄様に見守られ、演奏を披露しました。

 

 

熱演のあとは、みんなでティーブレイク。お茶の後は、面白消しゴムをひとつずつ選んでもらい、「◯◯ちゃんはまだ指先に力入ってるよ〜。」「◯子ちゃんは手のひらのここのとこ、ふぅ〜!」など個別レクチャー付きプチプレゼントタイム!

何に使うかは教室生徒だけのシークレットプラクティスです!明日のコンペ会場で見られるかも?!

 

 

みんな真摯に自分の音楽と向き合ってます。普段のレッスンでは得られない貴重な教えを授けることも出来、それだけで先生には充分!

そして通過できるかもという生徒、まだちょっとね?っていう生徒、先生にはほぼほぼすべてがお見通し。でもひとつのことに真剣にがんばっている姿だけで素晴らしいと思っています。

真剣に物事に打ち込むシビアさを、しっかりと受け留めがんばれるかどうかは、生徒次第!

ラストレッスンまで丁寧に指導するから、がんばってついてきてくださいね。ファイト!(^^)/

 

川口成彦さんのフォルテピアノリサイタル

投稿日:2019-05-28

先の日曜日は、川口成彦FortePiano Recitalを聴きに宗次ホールに行きました。

 

昨秋ワルシャワでの「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」の第2次予選、ファイナル、ガラコンサート、ショパン生家コンサート、今年初めの掛川でのリサイタルに続いてこの8か月内に6回め、CDも3枚ゲット、・・・こ〜ゆ〜のをファンと言うのでしょうか〜。(笑)

 

ほんとうに華奢で楚々としたこの日の楽器。1820年製のウィーン式のこのグレーバーは、ショパンがワルシャワ時代に所有していたブッフホルツに類似しているということで、知られざるショパン以前の作曲家作品を挟んでショパン初期のマズルカが奏されました。


              

インドネシアの銀装飾のようにシャラシャラと揺らめくような繊細な音の数々。また5本のペダルはパイプオルガンのストップを操るように奏者のセンスとインスピレーションで決まるのでしょうか。この日も、Kawagucih Worldに惹きつけられるとともに、ショパンの音楽イマジネーションの繊細さに脱帽するひとときでした。またこの繊細さは、私が拠りどころとしているドビュッシー作品にも大いに繋がるところがあると思い、甚く感動しました。

 

私は先に述べた昨秋のワルシャワでの「ピリオド楽器コンクール」の第2次予選の初日に、隣に座った方がこの日のピリオド楽器の調律師のひとりだったことから、もの凄くラッキーなことに予選審査が終わった会場でステージ上にあった3台のピリオド楽器を試弾させてもらえたという下りは昨年10月のブログ「ワルシャワ音楽紀行」に書いた通りですが、この時の経験が私のなかで大きく、ピアノ演奏の基本のそのまた基本を再確認した思いだったのです。

そうしてモダンピアノ(皆さんが使われてる現代の制作楽器のことですが) は、いかにごまかし誤魔化しいい音が出てしまうことよ、と思ったものです。

私はその経験から、ピアノを弾くうえでの最重要なタッチについて特化し、深めていったところ、もちろん自分の演奏も確固としたものとなり、それは生徒たちにもすぐに反映し、先日の「門下生コンサート」の成功にもつながったものと思われます。テクニックについての説明はさらに楽しく、わかりやすくできるようになりました。

    

         


 図らずもワルシャワでの「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」を聴いたおかげで、さまざまな学びを提供してもらっている次第です。

そしてこのコンクールで堂々第2位に輝いた、とても個性的で誠実なKawaguchi Naruhiko World、これからも応援していきたいと思います。

  

 

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