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ピアノ教室コンセール・イグレック♪


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謹賀新年!駆け抜けた2019〜2020

投稿日:2020-01-05

けましておめでとうございます。

穏やかに2020年を迎えることが出来ました。

皆さまにとって、実りある素晴らしい一年になりますように。

 

かれこれブログのほうをほぼ半年にわたって、ご無沙汰してしまいました。

近況はFacebookのほうに公開しておりますので、ぜひFacebookページを開いていただき、「黒田ゆか」または「ピアノ教室コンセール・イグレック」を検索していただけると嬉しいです。 

 

昨夏8月の上旬からワルシャワでの「ショパンと彼のヨーロッパ音楽祭」を聴きに出かけました。今回のワルシャワ訪問では、11日間の滞在中じつに15公演もの素晴らしい演奏を聴くことができました。オーケストラとのコンチェルトあり、フォルテピアノの様々なコンサートあり、モダンピアノリサイタルあり、またカルテットの演奏があり と、プログラムの構成から 何からとても思慮深い企画に基づく、素晴らしい音楽祭と思いました。とくに印象に残ったのは、個性的なボジャノフのピアノリサイタルやシプリアン・カツァリスのヨーロッパでしか聴くことの出来ないようなプログラムのリサイタルほか、一昨年秋のピリオド楽器コンクールの覇者トマシュ・リッテル、川口成彦のピリオド楽器演奏、そしてトビアス・コッホとヤヌシュ・オレイチャクの2台のエラールによるデュオリサイタルというやはり日本ではなかなか聴けないような演奏、etc. また、ワルシャワの人たちの親切も忘れることはできません。時間切れで歴史博物館などには行けませんでしたが、第2次大戦後の激動をくぐり抜けたワルシャワの歴史、ワルシャワの人々たちのこれまでの時代背景などにも、これから少しずつ触れていきたいと思いました。ワルシャワの聴衆は身体を微動だにもせず、とても思索に満ちた感じで演奏を聴いている様が印象的でした。素晴らしい音楽祭とワルシャワの人々の親切、豊かな自然、美味しい食べもの、清潔な街並。・・・すべてがこころに残っています。

滞在中週末に出かけたグダニスクの街並、オリーヴァの世界一美しいパイプオルガンの音、船旅日帰りのヘル半島訪問など、Facebook(2019年8月)に写真やビデオを載せています。ご関心ありましたら、ぜひご覧いただければと思います。

 


    

       (川口成彦氏出演の日に花束贈呈できたのもいい思い出です。)

   

                  

                  (カツァリス氏コンサート後のサイン会で。) 


   

      (ヘル半島では、ひとり泳いできました!バルト海です。)

 

 

帰国してすぐの9月には、パリ音楽院教授イヴ・アンリ氏のレッスンでドビュッシー前奏曲T全曲を受講。しかしながら私にとって一昨年の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール訪問から昨夏のこの音楽祭で聴いたたくさんのコンサートのなかでもとりわけピリオド楽器の演奏に触発され、ついに10月初めに大阪のフォルテピアノ修復家山本宣夫氏のもとを訪ねることができたことは大きな経験でした。

      

 

<ピアノの弾き方>については、あまりにいろいろなことを勉強してきたので、これ以上はもうないのかと思えるほど私自身においては壁にぶちあたっていたという状況にありました。生徒たちを教えることについては何ら問題ないですし、とりあえずピアノは弾けるし、これ以上演奏法を勉強するっていうことはないのかな、という思いもありました。でも一昨年秋に先のブログでも述べたとおり、ピリオド楽器コンクールの会場で素晴らしい楽器を触らせていただき、先に述べた山本氏の楽器を弾かせていただき、モダンピアノの演奏法は(当然のこととはいえ)フォルテピアノ、ピリオド楽器の演奏法の延長線上にあるということを、しっかりと実践をもって認識できたことが、自分でも驚くほどの変化のきっかけを与えてくれました。

 

譜面上の勉強では、考えられることはいくらもあります。例えばモーツァルトを勉強する時、そこにショパンの書法はない、ベートーヴェンもいない。でもバッハはある訳で、・・・といった年代考証的なアプローチが大切。そこはこれまでも、教える時も、自分が練習する時もそうでした。しかし、演奏テクニック上の手わざのこと、ペダル操作の細かなことでで、モーツァルトの時代の楽器にはここまでのテクニック、ショパン時代には他のこういった要素が生まれてきて、近・現代以降ではこう発展する、といった細分化されたテクニックの使い分けとまでとなると、感覚的にはもちろん感じていることは多々ありましたが、・・・といった次第。その時代の楽器を弾いたことがないのですから、想像の域を超えることがありませんでした。でもそこがはっきりとしてくると、バロックや古典ものの勉強が楽しくて仕方ありません。

「今一つ楽しさがつかめなかったハイドンが楽しくって!」といったようなお話を川口成彦さんも大学生時代にフォルテピアノに出会ったころの思い出としてラジオで語っていらっしゃったように思います。他のいろいろなピアニストたちもフォルテピアノに出会ってから音楽観が変わったという方がたくさんいるようですが、まったく同じ思いです。

若い年代のうちにこうした出会いができた人はラッキーだと思いますが、私も出会ってしまった以上はこれから地道に研究を重ねてゆきたいと思います。

 

 

そんな中11月に「首里城復興支援コンサート〜首里城へ愛を込めて〜in名古屋」に出演、12月には「黒田ゆかX’masコンサート2019」を開催、ものすごい勢いで自分の演奏法の見直しをかけて勉強していました。その間、生徒たちがいろいろなコンクールで成果を収めてくれたのも嬉しい出来事でしたし、コンクールエントリーに関係なく、教室の「X'masスチューデンツ・コンサート」での生徒たちみんなの演奏は素晴らしく、楽しい時間でした。

          

そんなこんなで駆け抜けた2019年下半期でしたが、2020年も自分のできることを見極め、自身のさらなる音楽の充実と、若い世代の皆さまに私が経験したたくさんのことを伝えてゆけるよう精進していこうと思います。

教室の生徒たちの更なる発展と、新しい意欲ある生徒さんたちとの出会いを楽しみにしています。

 

本年もよろしくお願いします。

  

時を超えて〜音楽家魂に触れる〜

投稿日:2019-06-30

 6月23日は、芸文センターコンサートホールでの「プレトニョフ・ピアノリサイタル」に出かけました。

このくらいのレベル級のリサイタルに出かけるのは久しぶりで、かなり前からわくわくしていました。会場では、もう素晴しすぎて、溜息ばかり。

前半にベートーヴェン、後半がオール・リスト・プログラムで、最後などLiszt自身が演奏しているかの如し。人間世界の天国と地獄の二面性、正と悪の両極性を醸し、神々しい音の魔術に魂を抜かれた感。人生のパラドックスを演じ切った?プレトニョフ、果たして大丈夫かしらと心配してしまうほど。でもアンコールにこれまた極上の「愛の夢」。こういう選曲をしてくれるあたり、あ、この人はちゃんとこの世のものと思えないほどのZONEにはいってもこちら側が見えている。まさに素晴らしい、もの凄い芸術家としか言いようがありません。

ホールでは名芸大の某教授がお近くにいて、私の席がちょうど奏者の手もとが見える席で、なお且つ隣が5席くらい空いていましたので、手招きして後半ご一緒しました。

こんな素晴らしいピアノ、というか芸術そのものの凄さに触れてしまうと、日常からかけ離される感じがします。

たまには溜まりませんが、これがしょっちゅうですと、毎日のレッスンライフは、・・・(笑)・・・飛びます!(^^♪☆

 

 

さて28日に終わった「チャイコフスキー国際コンクール」ピアノ部門で、藤田真央さん(20)が第2位入賞!

藤田さんは東京音大3年に在学中。遠〜い後輩の快挙、ひとえに嬉しく思います。

それにしても東京音大にとっても、途轍もなくBIGな世界的音楽家をまたしても輩出したことになります。ひとつひとつの音に魂込める彼のピアノはほんとうに素晴らしく、また今後の限りない可能性を感じます。おめでとうございます!!

私はとりわけセミファイナルのソロ演奏が傑出だったと思いますので、次に演奏動画のサイトを貼りつけておきます。

https://tch16.medici.tv/en/replay/#filter?instrument=piano,round=semi-finals,slug=semi-final-with-mao-fujita

            

 

また第1位優勝したフランス人ピアニスト、アレクサンドル・カントロフ(22)は、フャイナルをスマホで聴きましたが、スマホでも聴き応え十分だったくらい!

1曲めのチャイコフスキーコンチェルト第2番のensembleが見事で、とくに弦と演奏する場面での音のとろけ方?、そうとろけるような音の融合をみせて幸せな気持ちになり、充実感いっぱいでした。

https://tch16.medici.tv/en/replay/#filter?instrument=piano,round=finals,slug=final-with-alexandre-kantorow-

ステージ袖で思わず背広姿のままジベタリアンして2曲めのブラームスコンチェルトに向かうカントロフ(演奏画像/47m10sあたり!)、さすがそこはふらんす人〜!とドキドキしました。(^^♪ 

            

とりわけ1曲めに演奏されたチャイコフスキーコンチェルト第2番でのアンサンブル力が緻密で、気品があり、この能力はふつうにあり得ない。これって、フランスでのピアノ教育の違いだろうか、それとも単に「天才」ってことなのか?など思っていましたが、コンクールがすべて終わってからこのアレクサンドル・カントロフ、あのジャン=ジャック・カントロフの息子と、或る情報筋からわかりました。カントロフという苗字はそんなにたくさんある訳ではないので、まぁ何か血縁関係はあるのかなぁくらいに思ってはいたのですが。・・・

 

え、何?皆さん、ジャン=ジャックを知らない?って。((+_+))  あの名ヴァイオリニスト、ジャン=ジャック・カントロフです。

25年くらい前に南仏に夏期留学を繰りかえしていた頃、ニースやプラドのアカデミーでも教えていらっしゃいました。

専攻は違いますが、クラスを聴講に行ったことも何度もあり、またProfessor’s concertで何度も演奏も聴きました。

 

    

                   (1990年夏、パブロ・カザルスアカデミー at Pradesにて)

           
或る日、プラドの寄宿舎でのことでしたが、朝からのレッスンや練習で真夏の暑さから午後にお昼寝をしていたことがありました。しばらく経って何だかもの凄いヴァイオリンの練習の音が聴こえてきて、誰〜?何ごと〜?・・・もぞもぞと起き上ると、ヴァイオリンの優秀な生徒たちも練習の手を休めて聴き入っている。??? 室内楽アンサンブルの練習でしたが、カントロフ率いるメンバーたちで、翌日のProfessor’sコンサートの練習でした。もう、その10数m離れた至近距離から聴いたカントロフの音は、衝撃で忘れられません。このカントロフも単に素晴らしいヴァイオリニストの域を逸し、それは芸術家でした。

そのカントロフの息子、ということは、その芸術のような音に日常茶飯事に接し、あの柔らかく優しくも厳しいカントロフ・パパの眼差しに見守られながら育ったことを考えれば、その環境にいながらにして、毎日「飛んでる」わけにもいかず、「飛ばない」強靭な感性が育ったという訳ですね! 

あぁ〜、それって溜息しかありません。素晴らしい!

 

ということで、今週末は久しぶりの土日完全休養日。

現実に戻り、私も自分の音楽と向き合い、今後のコンサートのための練習をしています。(^^♪


 

ピティナコンペ予選参加生徒による試演会

投稿日:2019-06-15

梅雨に入り、除湿器フル稼働の毎日です。

いかがお過ごしでしょうか。

きょうは、年間レッスン+アルファのイベントとして「ピティナコンペ予選参加生徒による試演会」を行ないました。 

 

     

 

今年は、明日本番の生徒からひと月先の生徒まで、計7名の生徒がA2級〜D級まできれいに揃って、2回トライアルを含め延べ12回のエントリー。これからひと月強にわたって毎週末予選に参加する生徒がいることになるので、まとめ役としてもハードな月間となりそうです。

今日はそのうちの5名が集まり、有志生徒やご父兄様に見守られ、演奏を披露しました。

 

 

熱演のあとは、みんなでティーブレイク。お茶の後は、面白消しゴムをひとつずつ選んでもらい、「◯◯ちゃんはまだ指先に力入ってるよ〜。」「◯子ちゃんは手のひらのここのとこ、ふぅ〜!」など個別レクチャー付きプチプレゼントタイム!

何に使うかは教室生徒だけのシークレットプラクティスです!明日のコンペ会場で見られるかも?!

 

 

みんな真摯に自分の音楽と向き合ってます。普段のレッスンでは得られない貴重な教えを授けることも出来、それだけで先生には充分!

そして通過できるかもという生徒、まだちょっとね?っていう生徒、先生にはほぼほぼすべてがお見通し。でもひとつのことに真剣にがんばっている姿だけで素晴らしいと思っています。

真剣に物事に打ち込むシビアさを、しっかりと受け留めがんばれるかどうかは、生徒次第!

ラストレッスンまで丁寧に指導するから、がんばってついてきてくださいね。ファイト!(^^)/

 

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