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ピアノ教室コンセール・イグレック♪


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川口成彦さんのフォルテピアノリサイタル

投稿日:2019-05-28

先の日曜日は、川口成彦FortePiano Recitalを聴きに宗次ホールに行きました。

 

昨秋ワルシャワでの「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」の第2次予選、ファイナル、ガラコンサート、ショパン生家コンサート、今年初めの掛川でのリサイタルに続いてこの8か月内に6回め、CDも3枚ゲット、・・・こ〜ゆ〜のをファンと言うのでしょうか〜。(笑)

 

ほんとうに華奢で楚々としたこの日の楽器。1820年製のウィーン式のこのグレーバーは、ショパンがワルシャワ時代に所有していたブッフホルツに類似しているということで、知られざるショパン以前の作曲家作品を挟んでショパン初期のマズルカが奏されました。


              

インドネシアの銀装飾のようにシャラシャラと揺らめくような繊細な音の数々。また5本のペダルはパイプオルガンのストップを操るように奏者のセンスとインスピレーションで決まるのでしょうか。この日も、Kawagucih Worldに惹きつけられるとともに、ショパンの音楽イマジネーションの繊細さに脱帽するひとときでした。またこの繊細さは、私が拠りどころとしているドビュッシー作品にも大いに繋がるところがあると思い、甚く感動しました。

 

私は先に述べた昨秋のワルシャワでの「ピリオド楽器コンクール」の第2次予選の初日に、隣に座った方がこの日のピリオド楽器の調律師のひとりだったことから、もの凄くラッキーなことに予選審査が終わった会場でステージ上にあった3台のピリオド楽器を試弾させてもらえたという下りは昨年10月のブログ「ワルシャワ音楽紀行」に書いた通りですが、この時の経験が私のなかで大きく、ピアノ演奏の基本のそのまた基本を再確認した思いだったのです。

そうしてモダンピアノ(皆さんが使われてる現代の制作楽器のことですが) は、いかにごまかし誤魔化しいい音が出てしまうことよ、と思ったものです。

私はその経験から、ピアノを弾くうえでの最重要なタッチについて特化し、深めていったところ、もちろん自分の演奏も確固としたものとなり、それは生徒たちにもすぐに反映し、先日の「門下生コンサート」の成功にもつながったものと思われます。テクニックについての説明はさらに楽しく、わかりやすくできるようになりました。

    

         


 図らずもワルシャワでの「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」を聴いたおかげで、さまざまな学びを提供してもらっている次第です。

そしてこのコンクールで堂々第2位に輝いた、とても個性的で誠実なKawaguchi Naruhiko World、これからも応援していきたいと思います。

  

 

「門下生コンサート2019」を終えて

投稿日:2019-05-05

Happy new era “Reiwa” !

皆さま、<令和>の時代に入りましたね。これからの時代もどうか戦争のない穏やかな平和と、この豊かさのなかの文化的側面が保たれ充実していきますように。

 

GWも後半は快晴に恵まれ、皆さま気もちよくお過ごしのことと思います。

行楽地に出かけたり、「令和」グッズのお買いものに出掛けたりした方も多かったのではないでしょうか。

私は4/28に「門下生コンサート2019」を無事終了し、素敵な余韻のなか、芝刈りに草取り、普段あまりできずに溜まっていた部屋の整理など、ほぼ半年違いの大そうじ状態でした。(#^^#)

                       


 「門下生コンサート」では、園児の生徒や初めての発表会出演生徒の小学生から社会人のベテラン生徒まで、みんなレッスン以上の集中力で素晴らしいピアノでした。生徒たちの上達に支えられて先生冥利を感じ得た、充実のひとときを迎えることが出来ました。


 

                                                 (名古屋市千種文化小劇場にて)


皆の演奏後、私はプレゼント演奏としてドビュッシー作品から「こどもの領分」から4曲と「亜麻色の髪の乙女」を弾きました。生徒たちの前で弾く先生というのは面映ゆい思いというのはあるものですが、何故か今回はほぼピアニストモードでした。生徒たちがひとりとしてぶれず、清々しい気もちだった証しでしょう。

ピアノの鍵盤に触れる毎に自分の指先から音がふわっと放たれては飛んでゆくのを感じていたので、「キラキラと音が昇ってゆく感じ」「先生の演奏、とても自然で、音の粒が光り輝くようでした。素晴らしいです。」と感想をくれた生徒がいて嬉しかったです。

              


今回は大学受験からピアノを休会していた生徒OBが司会進行に駆けつけてくれ、持ち前のきれいな声と冷静さのおかげで、気もちよく会が進みました。

また今回初の試みとして、出演者全員が自分の演奏する曲のことを調べて簡単な曲目解説と抱負を折込んだコメントを各自で読上げました。小学生生徒たちはレッスン時に読み上げる練習もして臨み、みなその様も堂々として素敵でした。

トリで演奏した東京からの生徒OBはスクリャービンソナタ第3番を全曲という難曲を演奏しましたが、1週間前を切って誰かに譜めくりをお願いしたいということで、自分の演奏の仕上げに加えて譜読みの勉強をし、この譜めくりも超難曲という技を見事に当日リハ1回のみでやってのけた凄腕の生徒もいたりして、まったく役者揃い?の生徒たちです。(^^♪

私は舞台袖や楽屋で生徒の皆さんのやり遂げる姿を見届けるに留まりましたが、今あらためてたくさんの拍手を生徒たち全員に贈りたいと思います。

 

またそれぞれの次回の発表の場に向かって、真摯にピアノに向かっていってもらいたいと思います。私も<令和>の時代にあって、健康でますます充実した人生にしていきたいと思っています。新しい気持ちで、よろしくお願いいたします。

 

    

 

 

門下生コンサートに向けて

投稿日:2019-04-20

春爛漫の陽気になってきました。

年が明けて以来、1月はオリヴィエ・ギャルドン・ピアノリサイタル、2月にパトリック・ガロワのフルート・リサイタルとアヴデーエワのピアノリサイタル、4月にはガスティネルのチェロ・リサイタルに出かけ、身を潤おしてきた私。(^^♪ ネイティヴスピーカーの外国語に触れる思いで、外来の演奏家たちのパフォーマンスに触れていないと可笑しくなる私。Σ(・ω・ノ)ノ?  クラシック演奏は外国語と似たところがありますよね!


さて桜満開の季節には、中日ピアノグレードテストの高山審査に伺い、今年もとても素敵な演奏にたくさん出会いました。初めて審査に携わらせていただいてからだいぶの年月が経ちます。毎年、春と秋に機会をいただき、とてもいい勉強をさせて頂いております。日本クラシック音楽コンクールの審査もだいぶ年を重ねてきていて、機会あるごとにどんどん耳は専門的になり、やはりピアノ教育の基盤にあるものが何なのか、演奏するにつけて何がいちばん大切で、自分の音楽観を表現するのに必須のものがわかってくる思い、自分のポリシーを深めてゆくことが出来るのは嬉しい限りです。

音大で学んだこと、フランスで学んだこと、そこから発展させてきた自分のメソッド、演奏を通じて得てきたノウハウ、その後レッスン活動と審査を通じて学ばせていただいてきたことのすべてを、これからの若い人たちに伝えていきたいという思いを、日々強くしています。

春にはまた意欲あふれる生徒さんとの巡りあいもあり、嬉しく思います。

コルトーメソッドを基盤とした指の動き、手首のしなやかさ、腕の重みの使い方、ペダリングについての奥義についても、本人のレベルに合わせてかなりわかりやすく解説、伝授できるようになってきましたので、これからはある程度楽譜の読める初心者以上の小学生生徒さん〜コンクールを意欲的に受けていきたいと考えている学生、自分のレベルをわかった上でピアノに一生を通じて触れていきたいと思っている方、またこどもに触れさせていきたいと考えていらっしゃるご父兄のお子さんたち、ピアノを回り道なしで上達を考えていらっしゃる社会人生徒さんやピアノ指導者の方々を対象に意欲的に教えていきたいと考えています。


 

来週28日には私が主宰するピアノ教室「コンセール・イグレック」の門下生コンサートがあります。私は人前で演奏する機会というのをとても大切にしています。レベルに関わらず、音楽の基本にあるものを大切に、真摯な取り組みを常に考えさせ、その人なりの努力を求めることを忘れないようにしています。こうしたことがいつも「先生の教室の発表会は、まさにコンサートですね。」と言われる所以ではないかと思っています。

出演生徒たちはそろそろ緊張してレッスンに来る頃ですが、緊張する理由も心意気も精神性もすべてお見通しで、私が指導する事柄は最後まで変わりません。そして先生の私は、生徒のことではまったくと言っていいほど緊張がありません。このブログを書く先ほどまで、来週だ、とわかってなかったくらいですから。(^_-)-☆

 

今回の会場・千種文化小劇場は演劇仕様になっていて、楕円形のステージを取り囲むように座席が配置され、演奏していると野外の会場で弾いているかのような響きがあります。2008年に私がオール・プーランク・プログラムでリサイタルを開いたホールで、朗読付き組曲「ぞうのババール」では名優アマチンこと天野鎮雄さんが朗読をしていただいた思い出の会場です。

 

4月28日当日は1部が12:30開演で小学生生徒たちがミッキーマウスマーチから小犬のワルツなど、2部の13:25〜では社会人生徒たちのピアノ名曲が並び、3部が14:20〜で小中高校生徒ほかの饗宴です。その後15時すぎに私からのプレゼント演奏があり、ドビュッシー「こどもの領分」〜と「亜麻色の髪の乙女」を予定しています。

 

GWの最初の日曜日、どうぞお時間ございましたらお運びください。

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