レッスン楽器


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ピアノ教室コンセール・イグレック♪


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ピアノのレッスンについて思うこと

投稿日:2023-02-09

最近レッスンの話ってあんまりしていませんが。・・・
教えることはもう空気のようだし、その時間ド集中して終わったら即っと自分の勉強タイムに切替えるから、日々すぐ忘れてしまうんです。なので私の教室は、「最低月2回は通ってください。」と生徒さんに言っているんです。月謝収入のためじゃないんですよ。(笑)

 

レッスンって直接言葉で教わることもたくさんありますが、音楽に対して完璧なまでに素晴らしい音楽観を追求している傑出した音楽家の先生たちに、直接自分の演奏を聴いてもらうだけで確かに伸びるって事ってあるんですよね!

 

 

先月入会した小学生生徒さん、体験レッスンを経て教室に迎え入れた理由は、いい音がちゃんとわかるってこと。
昨日、初レッスンで、今練習中の曲とっても楽しそうに弾いてるんだけど、タッチは揃っているとは言い難い、一応音は間違えずに弾くけれど曲のことについても音楽のことについてもあんまり教わってきてないナって感じ。


けどあまりにも健気に屈託なく楽しそうに弾いてるから「この曲でどこか弾きにくいところある〜?」って聞いたら、「ここんとこ。」と言って無理やり弾いてる左手のちょっと難しいパッセージを指さしたんです。「あー、わかってるんだ、ここちょっと難しいよね、こうやって指がんばって弾いてるけど、ここはそんながんばらなくていいのよ〜。」と言って弾き示したら、ピタッと姿勢がよくなって身震いするかのように静まり返り、「全然違う!」と言ったまま十数秒も固まっているので、弾いて聴かせて真似させるだけのつもりだったけど、とりあえず手首の持っていき方を説明しながらちょっとだけ種明かししました。

 

この子は〈いい音がわかるキャパシティを持っている〉!
今のところそれだけで十二分。


ママからの連絡メールでは「きょう、いろんなことを教えてもらった〜!」と言っています、と。私も嬉しい気分。

 


私が生徒たちにどれだけの事を教えられるかは知りませんが、私の教えられる立場としては、たくさんの先生方の思い出がいっぱいあります。
一番思い出深いのが10数回以上レッスンを受けたパスカル・ロジェPascal Rogé氏。
真夏のニースはとっても暑いのですが、レッスンの受講、聴講、練習を終えて学生寮に戻ると夕食の時間過ぎていて、現地で知り合った日本人の仲間たちにお皿に取り分けて部屋に運んでおいてもらうのですけど、ある日あまりに汗をかいて喉が渇いていたので、たまたまミネラルウォーター(夏のヨーロッパ、ミネラルウォーター必須です!)が部屋になく、冷蔵庫に入っていたワインをがぶ飲みした私。次の日はレッスン日。ま〜ぁかなりの大変なる二日酔いで、頭ガンガン。

どうしよう〜!?休むわけにいかないし、まぁとりあえず〜。
で何を弾いたか覚えてませんが、曲を弾き始めたら先生の耳に自分の音がぶわぁーっと吸収されていくのを感じて120%集中した時間になり、さっきまであんなに痛かった頭痛が消えてしまったんです。ミラクルパワーでした。

 

聴いてもらうだけで、「はい、はい、わかりました。」ってことが、私じつに多いタイプ。シンパシーを得て、学びを受け取っちゃうんです。

 

フランスではパスカル・ロジェの他に故ピエール・バルビエ先生との時間も忘れようったって忘れ難いし、なんといってもジャン=フィリップ・コラールの洗練度はすごかった。
イヴ・アンリ氏のホールレッスンでのみっちり集中した時間も忘れられません。

 

ここ最近では昨夏フォルテピアノアカデミーでの小倉貴久子先生と川口成彦先生の集中したレッスンと、修了コンサートでお二人揃って聴いていただけたこと、この時間の経験も多大なるパワーをいただいたと思います。
そのパワーの大きさって受けたその時も大きなインパクトがありますけど、時を経てじわじわと自分の血となり肉となってきた時に、また改めて驚嘆するものですね。

 

レッスンって即時性のあるものでもあり、時間を経てありがたく思い出されるものでもあります。じゅわ〜〜〜!

 

2月に入り、ピティナ室内楽ステップに教室から社会人生徒2名が参加したり、コンクールや4月の中日ピアノグレードテストに向けて課題曲を決めたりしている生徒がいます。
今月終わりにはピティナピアノコンペティション課題曲も発表されますね。


今年6月から夏に向けて行なわれるピティナコンペにも参加予定、希望している方、ぜひ現行の先生のレッスンとのダブルレッスンも行なっています。ぜひアクセスください。

 

我がピアノ教室の門下生コンサートは、8月11日(金、祝)、南文化小劇場での開催です。

 

春に向けてピアノ教室をお探しの方、ぜひホームページ〈レッスンご案内のページ〉をよくお読みになって、アクセスしてきてください。お待ちしています!

 

〜追伸〜毎朝5時からの NHK BS で放映されている「クラシック倶楽部」。毎日録画だけしてまとめて観るのですが、2月3日にPascal Rogé氏が出ているの気づきました。私がレッスンを受けた時期は、先生も若かりし年代。第2、第3の人生を生き尚、ご自身の音楽と向き合う姿。音色の変遷と充実に、安堵と敬服。先生のご活躍っていうのはこころ強く、有難いですものですね。

皆さま、どうぞよいお年を!

投稿日:2022-12-29

 2022年、皆さまにとりましてどのような一年だったでしょうか。

今年は私にとっては、たいへん忙しく、実りある年でした。

 

レッスン関連においては、8月に門下生コンサート、また12月には教室生徒全員でクリスマス会を行なうことができ、大変嬉しく思っています。

 

今年1月友人が或るホールの練習権2回分を取ってきてくれて、練習権といっても公開の場でホールのピアノを弾くわけですから、昨年下半期諸事情でなかなかピアノに向かう時間が減っていた「私」としては一大発起。音大の卒業試験前くらい練習しました。

そうして2月、3月とふた月にわたり自分のピアノを見返していくうち、4月にソロコンサートでピアノを弾くという不意なお話までいただき、休む間もなくピアノに没頭している自分がいました。

 

終わってから5月、6月にもいろいろなスタジオや工房でピアノを弾かせていただく機会があり、7月には去年からぼちぼち始めたフォルテピアノで「SACLAフォルテピアノアカデミー」in 埼玉に受講生として参加することになり、小倉貴久子、川口成彦両先生のレッスンを受け、人生初のフォルテピアノ「ヴァルター」での演奏発表に続き、戻るとすぐ8月には教室門下生発表会、9月にピアニスト鬼頭久美子氏とピアノ4手コンサート、10月には初のピアノ指導者のための「ピアノテクニック講座」を持たせていただきました。

 

それは来年の話に引き継がれ、ピアノ指導者の会「名古屋ぴあのクラブ」で来夏季に私が〈ピアノテクニック講座〉を務めさせて頂くことが決まりました。これまで江崎光代、黒河好子、伊藤仁美、多喜靖美先生など著名な先生方がセミナーを務められてきているピアノ指導者対象の講座開催となり、気もちが引き締まる思いです。

 

 11月にはちょっとした仕事先でピアノを弾く機会をいただいたり、12月にはワルシャワで知合った素晴らしい音楽家にレッスンをしていただきメチャクチャ変化の途上にある自分がいます。そしてつい先日12/25には教室生徒達とオンラインでクリスマスコンサートをし、皆の愛らしい成長ぶりを垣間見ることができました。私もこの一年ものすごく勉強し変化していますが、その先生の充実ぶりを一番に感じてくれているのが生徒たちであり、生徒たちのママでしょう。

 本当にノンストップのまま、走り抜けたこの一年。そんななか、素晴らしい人たちとのたくさんの出会いにも恵まれました。

 

昨春から始めさせていただいたもののなかなかコンスタントにおちつけず、まったく理解が遅いのでフォルテピアノからモダンピアノへ理解が行ったり来たりという感じでなかなか落ちつかなかった小倉貴久子先生のご自宅まで通うフォルテピアノレッスン。やはりなんといってもSACLAフォルテピアノアカデミーの3日間が自分にとっては、いい分岐点になったと思います。

 

あの「3日間フォルテピアノの音しか聴かない」という環境で耳が変わり、その後いろいろなフォルテピアノの演奏を聴くようになり、また私は小倉貴久子先生、川口成彦先生といった一流の先生方の音しか聴いていない状況でしたので、その他のまだ若い演奏家の方々のフォルテピアノの音を生で聴いても、youtubeなどで聴いても、そのタッチの違い、音色の違いが聴き分けられるようになったことはとても大きな糧だと思います。

 

それでもまだフォルテピアノのレッスンを受けてからモダンピアノでの練習に戻るとまたタッチがわからなくなるというジレンマからはなかなか抜け切れませんが、フォルテピアノのレッスンで培ったタッチの基礎になる事柄とモダンピアノを弾く上での様々な事が自分なりにリンクされてきて、この年末年始はピアノの練習に時間を使いたいと思います。

 

(1843年製プレイエルを弾く。)

 

 私はショパン時代のピリオド楽器を演奏したいという目的のためにフォルテピアノを勉強していて、以前にもこのブログでお話したかも知れませんが、2018年の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールのワルシャワ会場で、ステージ上にあったプレイエル、エラール、ブロードウッドの3台を3分間だけ弾かせてもらうという稀有な機会に恵まれた時「あー、なんてモダンピアノはごまかしが効くのだろう!」と思った私の直感はまさに正しかったのだと思いながら、昨春からふつふつとがんばってきてよかったとつくづく思っています。

 

今年与えられたたくさんの道。それを進むのも自分、進まないのも自分。そこに勇気ときっかけを与えてくれたのは、周囲にいるたくさんの方々の笑顔のおかげです。

 

ありがとうございます。

本当に不思議な魔力に包まれた一年でした。

 

(今年計180分のレッスンを通して、たくさんのことを教え諭してくださったフォルテピアノ奏者川口成彦氏。)

 

 

 これからも誠実の思いを大切に、私もまた周囲にいる皆さま方に素晴らしい音楽と元気をふり撒いていけるよう、弛むことなく一日一日を大切に精進してゆきます。

 

皆さま、今年一年ありがとうございました。

どうぞよい年をお迎えください。

 

(今年何度となく、車窓から眺めることになった富士山。)

 

皆さまにとりまして、2023年が素晴らしい年でありますように!

 

文化的な11月〜12月

投稿日:2022-12-05

11月の上京では横須賀芸術劇場に久しぶりにオペラを見に行ったり、日展の東京開催を初日に観たり、紀尾井ホールでのマキシム・エメリャニチェフ・モーツァルトリサイタルを7月のフォルテピアノアカデミーでご一緒した方たちと聴きに行きミニ同窓会したり、以前から行ってみたいと思っていたアーティゾン美術館での「パリ・オペラ座」展を観たりと文化的な一週間でした。

 

 

 

 

12月の上京も大変濃密で、小倉貴久子、川口成彦両先生の各レッスン、タカギクラヴィアで行われた「第2回ショパン国際ピリオド楽器コンクールのエントリー者対象のワークショップ」を聴講させていただき、その翌日には1843年製プレイエルで、練習をさせていただき、超多忙な4日間でした。

 

細かいことは Facebook の公開ページに記しています。

ご関心のある方は是非 Facebook の方もご覧くださいね。たくさんの写真も入れています。

 

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